「迷走するフォトスタジオ経営からの脱出」 シリーズ013
writer < photostudio fhans yoshimi >
誰もがスマホを持っている今、いつでもどこでも仕事もゲームもSNSもできるようになりました。
便利になった反面、こんなこともありました。
電車の中で気持ち悪くなったのですが、妊婦マークをつけていても誰も席をかわってくれません。
周りを見渡してすぐに理由がわかりました。
みんなスマホの画面を見ているので、そもそも私の妊婦マークを見つけることがないのです。
逆のパターンもあります。
我が家の最寄りの地下鉄の駅は、去年やっとエレベーターがつきました。
息子が小さかった頃は階段しかなかったので、それは大変でした。
まずは階段の踊り場まで息子を抱っこで連れていき、床に座らせる。
その後に息子が階段から転げ落ちる前に今度はバギーをかついで走って戻る、という荒技でしのいでいました。
そんな時は見ず知らずの通行人が、踊り場の息子を見つけ一瞬ギョッとした顔をしながらも、私が息子のそばへもどるまで寄り添ってくださったことが何度もあります。
息子が大きくなったので意気揚々とバギーなしでお出かけしてみると、帰りの電車で爆睡。
改札を通ろうとしても息子を両手で抱きかかえているので、icocaをポケットから出せない…!
すると後ろに並んでいたおばちゃんが
「あんた大変やな!どこに切符あるん?おばちゃんが出したるわ!」
と私のポッケに手をつっこみガサガサとicocaを引っ張り出して、改札を通してくれたのでした。
先日ステキな文章を見つけました。
簡単にまとめると…
年を重ねていくと、できていたことがどんどんできなくなる。
でもその先には「優しさ」が待っている。
できないことの数だけ、他人が必要になる。
助けてくれる人に出会う回数が増える。
街に隠れていた優しい人に気づける。
できないことが増えるということは仲間が増えること。
なんでも1人でできるなら、世界人口は1人で良い。
できないことの数だけ、この街に優しい人が増える
なるほどな、と上記のエピソードを思い出したのでした。
できないよりもできる方がいい
不便よりも便利な方がいい
と私たちは思いがちですが、でもそれって本当にそうでしょうか。
優しさを生み出すしくみってどんなものでしょうね。