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「皆既月食から考える、日常に宿る奇跡」

「皆既月食から考える、日常に宿る奇跡」

迷走するフォトスタジオ経営からの脱出」シリーズ008

writer < fhans yoshimi >

先日の皆既月食は皆さん、ご覧になりましたか?

やはり400数年に一度の天体ショーと聞くと、「これは見ておかなくては!」という気になりますよね。

わたしも腹ペコで早くご飯にしたい気持ちはあったものの、せっかくだから見ておこう!と公園に向かうとご近所さんが大勢集まっていました。

ご近所さんも私と同じように、珍しいものは見ておかなくては損!のような気持ちがあったのでしょう。


さて。

江戸時代の医者で哲学者でもあった三浦梅園さんというお方がこんな言葉を残しています。

「枯れ木に花咲くに驚くより 生木に花咲くに驚け」

私たちは、普通は枯れた木に花が咲くと驚きますよね!

しかし本当に驚くべきことは、生きた木に花が咲くこと。

花は咲くべき時に咲くことですよ、という意味だそうです。

毎年、冬が過ぎると梅が咲き、春になると桜が咲く。

こうした季節の移り変わりを私たちは当たり前と思っています。

生命の営みは地球の生態系の絶妙なバランスの上に成り立っており、めったにない奇跡的なことなのです。

まさに日常の中に奇跡が宿っています。

当たり前といえば、家族もそんなところがありますよね。

横にいて当たり前と思っていて、横にいる家族との会話よりもスマホの中のニュースに夢中になっていること、ありますよね〜。


東日本大震災では、ケンカしたまま言葉をかわさず出かけた恋人がそのまま帰らぬ人となってしまったという話も聞きました。

岩手県大槌町には「風の電話」と呼ばれる電話線につながっていない電話ボックスが設置されています。

もう会えない大切な人の声を聞きたくて、伝えられなかった想いを胸に、受話器を耳にあてる人々が大勢訪れるそうです。


今日も家族が健康に暮らし、くだらない冗談をかわせるその奇跡を大切にしなくてはいけないな、と想うのでした。

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