「迷走するフォトスタジオ経営からの脱出」 シリーズ006
writer < fhans yoshimi >
さぁ今日は、fhansスタッフなら一度は聞いたことがある、こちらのイソップ童話からスタートです。
中世のとあるヨーロッパの町。
旅人が歩いていると、汗をたらたらと流しながら重たいレンガを運んでは積み、運んでは積みを繰り返している3人のレンガ職人に出会いました。
旅人が「何をしているのですか?」と尋ねると、3人のレンガ職人は次のように答えまし た。
1人目は 「見ればわかるだろう。親方の命令でレンガを積んでいるんだよ。暑くて大変だからもう いい加減こりごりだよ」
2人目は 「レンガを積んで“壁”を作っているんだ。この仕事は大変だけど、給料が良いからやっているのさ」
3人目は 「レンガを積んで、街の人々のために大聖堂を造っているんだ。こんな仕事に就けて光栄だよ」と。
3人のレンガ職人は、それぞれ「レンガを積んでいる」という仕事は同じです。 しかし、“動機”がまったく違います。
働く意識、目的意識が全く違うのです。
1人目は、 希望・夢・志などの使命感はまったくありません。 ただ言われたからやる。言われなければやらない。 ただ“レンガ”しか見ていません。 作業としての仕事、労役としか感じていません。
2人目は “お金を稼ぐため”に否応なしに働いている。 “壁”しか見えていません。「もっとお金になる仕事はないか」と頭の中はそれしかないでしょう。
3人目は、「町中の人の心の拠り所をつくる」 という志を抱き、明確な目的意識を持って働いています。 100年以上先に完成する大聖堂建設のため、仕事を“使命”と感じています。
この話を頭の片隅において、次のインタビューを読んでみてください。 ※サグラダファミリアの芸術監督の外尾さんへのインタビューから一部抜粋。
Question.
サグラダファミリアがなぜか今、急ピッチで完成を目指している。 そこに時短やビジネス至上主義が垣間みえるが、これについてどう思うか?
外尾さん
「なぜ人は時間に限りがあることを忘れてしまうのか。
誰かと競いあうことに時間を浪費しているのは空虚なことだ。
せっかくある時間を無駄に使っている。
タイムイズマネーというアメリカの非常に短絡的な考え方で時間を認識している。
時間というのは大事に満たすものだ。
だから2026年に完成すると発表させられた建築家に言ったんです、 「構造的に完成すると付け加えてくれ」と。
永遠につくり続けること それこそが完成だと僕は思います。
そしてその中で人間の欠点やいろんなものを発見していく。
その過程が人間の完成であり、 サグラダファミリアは人間を完成させるための道具である。
道具の完成を待ったって仕方ない。
つくりながら道具として生かしていくのがサグラダファミリアです。
3000年期を一歩、人間の完成に向けられたら それはサグラダファミリアが素晴らしい一歩を満たしたことになるでしょう。」
先ほどのイソップ童話を思い出してください。
1人目は言わずもがな、2人目も物質主義で視野がせまく、大きなエネルギーは生み出せな いでしょう。
3人目の姿勢のように「人のために行動することが自分や周りを幸せにする」ことを知るた めには、
サグラダファミリアはつくり続けることこそが、大切なのかもしれません。
そして、ここには面白い視点が隠されています。
サグラダファミリアも、fhansも、ヨガも。
そのものに意味を求めるのではなく、それらを道具として考える視点をもつことは面白い と思いませんか?
どんな仕事でも誰かの役にたつことでなりたっているわけですから、これらの道具を使う ことであなたの人生を拡張することができるのです。
たとえば私は人間ができていないので、自分1人では社会貢献するような大きな志はなかなか持てません。
道ですれ違うだけの人や電車で隣り合った人の幸せを願いながら毎日を過ごすのは、なかなか難しいと思います。
でも、fhansという「拡張機能」を使うことで、今日初めて出会ったご家族の人生を豊か にするお手伝いをすることには本気で取り組むことができるのです。
わたしたちの限りある人生の大部分は仕事をしている時間です。
その時間にどんな意味があるのか理解することは、人生の質にも影響してくるのかもしれません。